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中越逃避行・2010新春(後編)
1月19日。
日付が変わっても雨は一晩中降り続いていた。落雪の激しい音と揺れで何度も目を覚ました。
三角屋根は雪下ろしがいらない代わりに頻繁に落雪することは、安曇野の暮らしでも良く知っていたが、この地の雪の多さ、湿っぽさはより一層その衝撃を大きなものにする。
部屋の暖かさゆえに深い眠りに落ちては落雪の衝撃で目を覚ましというのを繰り返しているうちに、いつの間にか朝。
雨はすっかりやんでいた。
DSCN6480_256.jpgDSCN6479_256.jpg
昨夜のうちに買い込んでおいたパンをかじって簡単に朝食。
そしてあっという間に小さなログハウスの快適な朝が過ぎていき、出発の時間に。
加藤さんに挨拶をして一夜を過ごしたログハウスを後にする。今回は交通機関の乱れで到着が遅くなり、ゆっくりお話しすることができなかったのが心残りだけれども、遠くはないところだからまたすぐに帰ってこよう。

来迎寺駅で18きっぷに改札印を押してもらう際、「穂高駅発行」に気づいた駅員さんから「今から穂高に帰れるの?」と訊かれる。いくら隣県とはいえ、穂高という名前がさりげなく出てくると嬉しくなるものだ。
まっすぐ帰ればほんの5時間。でも18きっぷ1日分は軽く元がとれる距離。

僕が今日これから向かおうとしている先は、「魚のアメ横」で有名な寺泊。
市町村合併で同じ長岡市になった場所で、車で向かえばほんの40分ほどの距離なのだけど、各駅停車の旅で一番効率のいい乗り換え方を選んでもこの時間は2時間もかかってしまう。
信越線で柏崎へ、さらに越後線に乗り換えて寺泊へ。ずいぶんと長い旅だ。

でも到着はあまりにあっけなく。気がつくと寺泊駅に電車は滑り込み、慌てて降りる。どうもそのときにニット帽を落としてきたようだ。
確か大阪ミナミのアメリカ村で300円ぐらいで買ってきた安物のニット帽。いつの間にかダラダラに伸びてしまって心地悪かったけれども、なくなってしまうと本当に寂しいものだ。
何かこの日に僕に降りかかってくる悪いことに、ニット帽が身代わりになってくれたのだと思えば、感謝の気持ちになる。
代わりのニット帽を今度探してこよう。それが供養というものだ。

DSCN6488_200.jpgDSCN6492_200.jpg
「魚のアメ横」はオフシーズン、閉まっている店も多く人もまばら。大雪直後で入荷量も少なかったようで、あまり心を惹かれるものは見つからず。
ふらふらっと歩き回り、帰りに残っていたら買っていこうというものを見繕うものの、今ひとつ惹かれるものはなかった。
まだ活きのいい好物のメガニ(ズワイガニのメス)が安かったのだけしか目につかなかった。でも5匹で1000円。一人暮らしの僕には5匹もいらない。せめて2匹にならないだろうか。後で交渉してみよう。

今日一番のお楽しみは、この寺泊の地で美味しいビールを作るブルワリーを訪ねること。「魚のアメ横」からさらに5kmほど行った先にある。寺泊の町までは1時間に1本あるバスも、その先へは極端に便数が減るが、市場をひやかすにはちょうどいい待ち時間だった。

やってきたバスの乗客は僕ひとり。それも普段からほとんど誰も乗らないバスのようで、乗ろうとすると運転手さんから「このバスでいいんですか?」と訊かれる始末。なんとか中高生やお年寄りの通院の足として維持されているものの、既に役割をほぼ終えてしまっている哀しいローカルバス。
「地ビールレストランに行きたいんですけど」と言って乗り込むと、10分ほどで到着。フリー乗降区間なので、あらかじめ行き先を告げておくとその前で降ろしてくれるのだが、降ろしてもらったのは「市坂」という正規のバス停だった。海の眺めのいい一角に今にも朽ちそうな待合小屋のある、その部分だけは時間が止まっているようなバス停。
でもすぐ後ろには、小ぢんまりとしたリゾートホテルとその別館の日帰り温泉施設、いくつかのレストランなどが肩を寄せ合って立っている、そのギャップがとても面白い場所だった。

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そのレストランのひとつが「日本海夕陽ブルワリー」。熱心なブルワーさんが毎年コンペティションに出品して、必ず入賞している素晴らしいクオリティで僕も好きなブルワリー。でも、少人数で運営しているとのことでビアフェスには毎回樽を送ってくるだけでブルワーさんとは残念ながら面識なし。
今回も思い立ってのアポなし訪問だけに会える可能性はほぼゼロだけど、それでも醸造タンクから出したばかりのビールを飲めるだけでも、僕にとっては念願かなっての時間だ。

ビアフェスでおなじみの「コシヒカリラガー」も安心して飲めるうまさは変わらず。現在飲める4種類すべて、とても高クオリティだった。(詳細は別記事にて)
今年もビアフェスでの「再会」が本当に楽しみだ。
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すぐ隣の日帰り温泉施設「太古の湯」で、酔い覚ましをかねての入浴。
海辺の温泉で、経営者の情熱で源泉を掘りなおしたとのことだったので、傷にしみるほどとても濃い食塩泉であることを期待していたけれども、残念ながら加水循環のようで、お湯の力強さをほとんど感じられなかった。隣にブルワリーがなければ「二度と・・・」なんだろうな。でも、ブルワリーを訪ねると、ランチビールだけでは帰りのバスまでの時間をすっかり持て余してしまうので、たぶんまた何度となく寄る気がする。
まぁ、浴感はサラリとしすぎていたけど、やはり食塩泉、しっかり体の芯まで温まっていたからよしとしよう。

バスの乗り継ぎが必要だったので、「魚のアメ横」に再び。メガニ2匹(400円)にしてもらうことに成功し、サンマの糠漬け(越前や丹後では「へしこ」と呼ばれるもの)と一緒に包んでもらう。しめて900円。これが今日のお土産だ。

DSCN6528_400.jpg
寺泊駅から、越後線で吉田、弥彦線に乗り換えて東三条へ。
接続の時間次第では、ご当地ラーメンの「燕三条系」と呼ばれる魚介系の醤油味スープに背脂たっぷりが太麺となじんでいる比較的ガッツリなラーメンを食べたいと思っていたけれど、東三条駅周辺には「燕三条系」のラーメンを食べさせてくれる店はなかった。
でも、さすがに「石を投げれば社長に当たる」というほどの古くからの中小の町工場が多い町だけに、数多くの職人さん工員さんたちに愛されてきたB級グルメの宝庫、ここにはもう一個興味深いご当地ラーメンがあった。
それが「三条カレーラーメン」。
ケータイで東三条駅の近くの店を探し、訪れたのが「佐藤屋食堂」。
本来は醤油味の「三条っ子ラーメン」が看板メニューなのだそうだけど、僕はやっぱりカレーラーメンを食す。
鶏がらのベースの中に昆布や煮干の香りが、それだけでも美味しそうな醤油ラーメンに、具は豚肉と玉ねぎだけというシンプルなカレールーがかけられたカレーラーメン。辛味はマイルドで、縮れた細麺にスープがよく絡んでおいしい。もう少しお腹がすいていたら、ご飯と一緒にいただきたい、そんな素朴な美味しさに大満足。
帰りに「三条カレーラーメンマップ」というのをいただこうとしたら、「今届いたばかりでたくさんあるから、何枚でも持っていって」とご主人。遠慮がちに5枚ほど頂いてきたので、ご希望の方には差し上げます。
僕が今製作中のiPhoneアプリのコンテンツの新潟編を作ることになったら、そのときはぜひ三条カレーラーメンマップをコンテンツのひとつとして載せたいなぁ。
嗚呼、B級グルメ、万歳! お高くとまった高級郷土料理よりも、こういうお手軽な食べ物の方が、暮らすように旅をしたい僕にとっては大きな楽しみなのだ。
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特急並みのスピードで、実際に一昔前の特急用車両を使っている快速「くびき野」に乗り、直江津へ。やはり昼酒の影響か、昨夜の眠りが不規則になり過ぎたのか、めちゃくちゃ眠くなって、とてもよく眠れた。でもこれで、アルコールは完全に抜けてスッキリ。寒い中アルコールが残っていて長野の駐車場で動けなくなることはとりあえず避けられたかな。

直江津で長野行きの普通列車に乗り換え、足を投げ出して読書。ここ数年、読書量が極端に減っている理由は、普通に暮らしていてもあまりアイドルタイムのない状況に求められるのはわかっていた。都会のサラリーマン時代は、電車通勤で毎日1時間半以上は読書に費やすことができたのだから。
安曇野暮らしでは基本的に普段の移動は車か暖かい時期なら自転車。当然移動途中に本は読めない。
だから旅の醍醐味は読書にあるのかもしれないな。もちろん普段見られない風景だから、明るい時間は車窓にくぎづけになるけれども、単調な風景だったり、夜間の移動だったりではやはり読書が一番。

21時半前に長野駅に帰着。
そこから1時間半運転して日付が変わる直前に帰宅。2日間の短い旅だったけれども、寒さに凍りつきそうだった僕のクリエイティビティが、少しは溶けてきたようないい感触をもって帰ってくることができただけでも、有意義な旅だった。
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【2010/01/27 23:47】 | ちょっとお出かけ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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