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ハイブリッド列車の旅~JR小海線
復帰までカウントダウンの今週は、実に精力的に動いている週。痛みの出る頻度は少なくなったものの、まだ1日1回鈍いながらも確実な痛みが走る。(実は今日も早起きして出かけようとしたものの、起きるなりその痛みで大事を取って出発を延ばしているのだ。)
今日は近場の温泉にちょこっと浸かってくるだけにしよう。

さて、昨日は、久々に小海線の旅。「鉄」ではないけれど、環境にちょこっとでも関わる人間として非常に興味深いハイブリッド・ディーゼル列車「こうみ」に乗ってみようというのと、せっかくだから地ビールと温泉も楽しんでこようという日帰り旅に出た。
CIMG6833.jpg甲斐駒ケ岳が美しく映える青空の小淵沢
CIMG6849.jpg在来型ディーゼルカーで着いた清里は積雪40cm

よく晴れた小淵沢から、最初は在来型のディーゼルカーに乗って清里へ。子供の頃から野辺山あたりにはちょくちょく来ていた僕には、小海線の記憶の最初にあるのは「なんて遅い電車なんだ!」ということだった。急勾配の小海線、ディーゼルエンジンはたぶんレッドゾーンぎりぎりにまでうなりを上げて登っていくのだけど、時速40kmぐらいしか出てなかったのではないだろうか。確か小淵沢から野辺山まで1時間以上かかっていたと思う。
それが30年経った今ではディーゼルカーの高性能化でわずか30分そこそこでこの急勾配を登りきってしまう。

JRの誇る技術力でディーゼルカーも高出力かつ低燃費化がされてきたのだけれど、やはりこの山登りでは大気汚染源である窒素酸化物(NOx)を相当出すし、燃費も原油高のあおりを受けて馬鹿にならなくなってきた中、切り札として出てきたのがこのハイブリッド列車。
トヨタ・プリウスなどと同様に、エンジンで発電してモーターを回す。余剰の発電量やブレーキ時に発生するエネルギーも蓄電しておく。そして通常の走行では蓄電しておいた電力でモーターを回して走行し、発進時や急坂などには自動的にエンジンを回して発電してより多くの出力を得るという仕組み。またブレーキ時に発生したエネルギーも電力に変換して蓄電することで、無駄を少しでも減らしているという。(自車内でのエネルギーの循環が行われているわけだ。)
JR東日本の資料によれば、有害排出物(窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM))を60%削減することになったという。燃費については「改善された」ということしかその資料にはなかったので、プリウスほどは画期的な数値が出なかったのではないかとも想像されるけど(もしかしたら、まだ実証実験の意味を含めての営業運転のようなので、正式な数値はこれから出てくるのかも)、それでも限りある化石エネルギーの消費を減らすという方向でも一定の効果があるはずだ。当然温室効果ガスの発生量も格段に減っているわけだし。

とりあえず、清里で途中下車し、1時間半後にやってくるハイブリッド列車を待つ間にランチ。
ちゃらちゃらした観光地のイメージの強い清里だけど、冬の間は本当に静かな場所だ。おとぎ話に出てくるような建物たちも休業しているところが多く、歩く人もほとんどいない。
僕にとっては清里は思い出の地。16歳のときに初めてユースホステルに泊まったのもこの清里だ。ここで出会った人たちのおかげで僕は人と触れ合いながら旅をすることにその後の人生の大きな愉しみを見つけた、いわば原点のような場所なのだ。
もう20年以上、清里ユースホステルには泊まっていないけど、今も元気に営業している。かつては「キチガイユース」のひとつとも言われ、歌って踊って大騒ぎすることで有名だったけど、最近はそういうベタベタな旅をする若者がほぼ絶滅してしまったこともあってか噂もまず聞かなくなってしまったのはちょっと寂しいけど。
まぁ、そんな昔の旅の思い出はまた別の機会にすることにして、旅を続けよう。

今回訪ねたのは「萌木の村」の入り口にあるブルー・パブ・レストラン「ロック」。まだ清里がアンノン族(死語ですね!)に占拠されるはるか前の1971年から、山あいの小さなレストランとして営業しているいわば清里の歴史とともにあるような老舗。僕も昔、ここの真っ黒なカレーを食べて感激したことを思い出す。もう味はすっかり忘れてしまったけど。
1997年に老朽化した建物を建て替える際に、地ビール醸造設備を併設したレストランとして生まれ変わる。それから去年で10周年。醸造責任者の山田一巳さんは元大手ビールメーカーの醸造技術者として活躍してきた人で、ロックの創業者・舩木上次さんとの運命の出会いによって始まった新しいロックは、今も清里のランドマークのひとつとして愛され続けている。
CIMG6858.jpgCIMG6859.jpgCIMG6862.jpg

今回はビールは「清里ラガー」、「アルト」(秋冬限定醸造)、「デュンケル」、「プレミアム・ロック・ボック」(限定醸造)の4種類を飲んだ。もう少し元気だったらもう1種類の「ピルスナー」も試してみたかったけど、どうも舌のコンディションがよくなく、うまくテイスティングできそうになかったのでやめておいた。
おつまみ代わりの昼食はもちろん懐かしいビーフカレー。創業時からの看板メニューと第二の創業で生まれた新しい味は実によく合う。黒くて辛そうに見えるけど、実はしっかり煮込んだマイルドなカレーは、決してビールの味を不明瞭にするのではなく、むしろいい感じにお互いを引き立てあっている気がした。
(別途テイスティング記事を書きます。)

さて、駅に戻り、ハイブリッド列車がやってくるのを待つ。そしてすぐに踏切の警報機の音と、行き違いの在来型ディーゼルカーのエンジン音にさえぎられる中、レールと車輪がきしみ合う音しか聞こえずに「こうみ」号がやってきた。びっくりするぐらいに静かだ。
CIMG6874.jpgCIMG6875.jpgCIMG6881.jpg

清里から野辺山までの間は日本鉄道最高地点を越える、峠越えの急勾配の区間。さすがにこの間はエンジン音がうなりを上げるけど、その音は在来型のディーゼルカーでは考えられない静かさ。ちゃんと3列向こうのボックスのおばちゃんグループの会話が聞こえてくるほどだ。
僕自身、プリウスは名古屋の個人タクシーで一度乗ったことがあるだけで、確かに静かだという印象はあったけど、寒冷地仕様でぶ厚い窓ガラスの入ったこの列車はプリウスと同じくらい静かだ。とてもとてもディーゼル列車とは思えない静けさ。
同様に急坂を行く上高地、奥飛騨温泉郷方面のハイブリッド・バスに乗ったときはもっとしっかりエンジン音がしたという記憶があったが、この列車は結構な速度でこの急坂を登りきる中でも静かだった。
そして峠を越えて下り坂に入ると、駅からの発進・加速時に少々エンジン音がする程度で、あとは電車と同じモーター音が静かに響くだけ。少なくとも乗っている方は今までのディーゼルカーで感じていた音と振動のストレスを感じずに済むのは本当に画期的だ。
あとは実用営業運転に入っている中で、この冬を越し、次の夏(きっと暑い夏になるだろう)を越えてたくさんのデータを収集して量産するかどうかの判断を下すという段階に入っているわけで、これは全国の非電化鉄道路線に一気に普及していくことになるかもしれない期待を背負っているのだ。(JR東日本さんよ、これを特許として独占するのではなく、他のJR各社や地方私鉄、さらには海外の鉄道会社に対しても技術供与するということで、WIN-WINな方向に持っていって欲しいと願うのは、僕だけではないだろう。それが公共性の高い一営利企業が”Think Globally"の一翼を担うという実感を伴うわけだから、株主も社員も利用者もみな納得させやすいものなのだ。)
ただ、同じ寒冷地の上高地のハイブリッド・バスは初期の段階では冬場に故障が多く発生するというトラブルがあっただけに、これからまだまだ改良の必要はあるかもしれないけど、地球環境にやさしい乗り物としての鉄道がますます見直される契機になってくれればと心から思う。

あまりの静かさに眠ってしまった僕が気がついたのは、降りようとしていた佐久海ノ口から3駅先の小海に停車する直前だった。
慌てて小海で降り(何もない寒い無人駅で気がついて引き返すより、立派な診療所とスーパーが同居したこの駅で降りた方が風邪をひく心配もなくて助かった)、引き返す列車を待つ。20分後にやってきた在来型のディーゼルカーはやはりかなりの騒音を撒き散らしてやってきた。

佐久海ノ口に戻り、20年ぶりぐらいに海ノ口温泉「和泉館」へ。かつてはもっと立派に見えた温泉旅館もだいぶくたびれてきた感じだが、その方が山あいの村の秘湯の鄙び感が出てかえってよかった。
ここは35度ほどの源泉にそのまま入れることが何よりも素晴らしい。ただ、茶色い湯の花がたくさん析出して底に沈み、源泉浴槽には抵抗感を覚える人も多そうだ。一方で浴用適温に加熱された浴槽は循環ろ過でまったく別のお湯になっていた。その両方を行き来している間に、次の列車の時間になってしまったけど、冷温交互浴の効果の高さを改めて実感する。火照りすぎず、それでいて湯冷めもしにくい、理想的な温泉の入り方。これが源泉温度がもっと低く20度台前半以下になると、逆効果になってかえって心臓に負担がかかるので、気をつけなければならないのだけど。
CIMG6895.jpgCIMG6899.jpgCIMG6897.jpg
海ノ口温泉 和泉館
 長野県南佐久郡南牧村海ノ口933 TEL : 0267-96-2106
 泉質:ナトリウム-マグネシウム-炭酸水素塩-塩化物泉(低張性中性温泉)
 入浴料:大人500円


時間が合えばもう一度ハイブリッド列車に乗ってみたかったけど、現状3両しかないので、2両編成の小海線では1編成しか走らず、うまく途中下車しながら乗り継ぐしかなく、今回の旅はこの辺で終了となってしまった。
また新緑の季節にでも改めて小海線の旅をしてみたいものだ。
 
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【2008/02/28 12:57】 | ちょっとお出かけ | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
ハイブリッド気動車が出現していたんですね。
国鉄時代の気動車はその非生産性のあおりを見事に受けてしまい海外と比べても発達が随分遅れていたように感じていましたが、とうとうこういった車両を生産するまでになったんですね。
軌道と道路両方を走れるDMVというレールバスを実用化したり最近はローカル線へ優しい車両が作れるようになって各線が現在青息吐息の今少しだけ皮肉さを感じます。
記事で面白く感じたのは車両が電気式であるということですね。
動力伝達方式が大きく分けて三つになる気動車は、昭和三十年代の草創期に国鉄が標準型としてトルクコンバータを使用した液体式で採用したことで、電気式は主に海外の大型機関車等でしかお目にかかることが出来なくなっていたのですが・・・
なんか走行音が聞きに行きたくなりました。
【2008/03/06 21:04】 URL | EF63 #PSnYe7JY[ 編集] | page top↑
EF63さん。
ハイブリッド気動車、エンジン音は上り坂ではそれなりにしますが、それ以外は発進時に少々回る程度でほとんど電車に乗っている感覚です。
あまりの静かさに、つい熟睡してしまったほど。(まぁ、北海道や高山線の気動車特急では間違いなく寝られる僕ですが。)
ぜひ清里~野辺山の1区間だけでも乗ってみてくださいね。
【2008/03/06 23:52】 URL | nanook.azumino #-[ 編集] | page top↑
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